ボリンジャーバンド
手法
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンド(Bollinger Band)とは、1980年代初めにジョン・ボリンジャー(John Bollinger)が考案したテクニカル分析指標です。
ボリンジャーバンドは相場におけるボラティリティ(価格変動幅)を2本のバンド(帯)で視覚化したものです。
- ミドルバンド:20期間単純移動平均(20SMA)
- アッパーバンド:20期間単純移動平均 +(標準偏差×2)
- ロワーバンド:20期間単純移動平均 −(標準偏差×2)
標準偏差とは
標準偏差とは簡単に言うと、平均に対するばらつき度合いを示すものです。※標準偏差について詳しく知りたい人:Wikipedia
以下は正規分布図というもので、標準偏差と確率の関係図です。
ボリンジャーバンド【ざっくり解説】
ざっくりテクニカル分析
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドの概要
ボリンジャーバンド とは、 移動平均線 (25日移動平均線を用いるのが有名です) に、統計学の標準偏差と正規分布の考え方を盛り込み 、 移動平均線を中心にしてその上下に乖離させたバンド(幅)を表示し、「チャートの大半がこのバンド(幅)に収まること」を利用してチャートの動きを予測するもの です。アメリカのジョン・ボリンジャー氏が考案しました。
ボリンジャーバンドの戦略
A.逆張り手法
基本的な用い方としては、チャートが レンジ相場 に入っており、一定の幅を上に行ったり来たりしている場合、例えば、勢いがつきすぎて「+2σ」のラインぎりぎりに来ているのであれば、それは「買われすぎ」ですので、やがて中心の移動平均線まで下がります。
よって、それを想定して、 そのラインのところで、移動平均線を目安に逆の「売り」を仕掛ける といった感じに用いられます。もちろん、「-2σ」の場合はその逆です。「+2σ」や「+1σ」を「 上値抵抗線 」として、また、「-2σ」や「-1σ」を「 下値支持線 」として使用しているともいえますね。
B.順張り手法(ボラティリティ・ブレイクアウト)
➀スクイーズ(Squeeze)
ボリンジャーバンドは、相場の動きが少ないときはバンド幅が狭まり、相場の動きが激しいときにはバンドの幅が広がるのでした。 レンジ相場が続くとバンド幅が狭まります (収束する、 スクイーズ する)。これは 次にトレンドが発生する予兆となる可能性 を持っています(当然、発生しないこともある)。
②エクスパンション(Expansion)
スクイーズのあと、チャートが上で「+2σ」のラインを越えたり、チャートが下で「-2σ」のラインを越えた場合、バンドが一気に拡大します( エクスパンション ボリンジャーバンドとは )。このとき、その仕組み上、当然、移動平均線の角度は「 急 」になってきます。
この「±2σ」を越えるということは、確率的に少ないことが起きる、すなわち、 それほど強い「トレンド」が発生した と考えることができます。
③バンドウォーク(Band walk)
移動平均線の角度が「 急 」になっているということは、その方向にトレンドが発生していることを意味します。ここでは、仮に上方向にエクスパンションが生じたとします。すると チャートはそのトレンドの方向に向かって、(1)移動平均線から「+2σ」ラインまでの間、(2)「+2σ」ラインから「+1σライン」までの間の中で移動し、チャートが上昇していくことがあります (下方向にエクスパンションした場合はその逆となります)。
この動きのことを「 バンドウォーク 」といいます。バンドウォークしている間はトレンドが継続していると考えてよいと思います。
ボラティリティ・ブレイクアウトの戦略
このようにボラティリティ・ブレイクアウトの戦略としては、 スクイーズしたのを確認した後 、 エクスパンションが起きた場所 で その方向のトレンドに従っていく (トレンドフォローする)というものになります。例えば、上にエクスパンションした(「+2σ」ラインを越えた)のであれば、その場所で「買い」を入れ、そのトレンドが終わるまでそのトレンドに従って利益を伸ばしていくことになります。一つの目安としては、再度、移動平均線(中心線)にタッチした場所や、再度スクイーズ下場所などが挙げられます。
FXでのボリンジャーバンドの見方・使い方全まとめ
テクニカル分析
ボリンジャーバンドの使い方・見方総まとめ
今日は標準偏差、確率論を取り入れたボリンジャーバンドについて、使い方や見方を完全解説します。解説では株取引ではなくFXを事例として使うので、FXトレーダーに非常に役立つコンテンツです。
ボリンジャーバンドの見方
ボリンジャーバンドは標準偏差(確率論)を取り入れたテクニカル指標です。「価格は統計的にこの範囲内に収まる」という範囲を線で表示することで、視覚的に割安なのか、割高なのか見ることが可能です。
±2σ内に収まる確率が約95.4%ということは、2σを超えた時に逆張り買いを行えば、約95.4%の確率で価格が戻り、非常に高い確率で勝てる。という狙いの逆張り手法が有名です。
とはいっても、ボリンジャーバンドの使い方はそれに留まらず、様々な使い方があります。ここでは有名なボリンジャーバンドの使い方を全てまとめて紹介していきたいと思います。
ボリンジャーバンドの3個の使い方
- σ2タッチからの逆張り手法
- バンドウォークに乗る順張り手法
- 他のテクニカル指標と組み合わせて使う。
特に3の他のテクニカル指標と組み合わせて使うが一番重要なボリンジャーバンドの使い方です。ボリンジャーバンドと相性が良いテクニカ指標は何か?など、この章は一番重要なポイントを解説しています。
σ2タッチからの逆張り手法
ボリンジャーバンドにはσ2にタッチした時点で逆張りする使い方があります。
この統計データを生かした売買手法が、σ2、σ3タッチからの逆張り手法です。レンジ相場であれば確率通り、非常に高い確率で勝てるものの、トレンドが発生した場合、大きな損失となります。
またFXのデイトレード、スキャルピングであれば取引する時間帯にも注意を払う必要があります。
例)ドル円時間帯別、市場別の値動き、ボラティリティ
データより、日中であれば12時~16時頃がレンジ相場となりやすく、夕方以降は18時~21時までがレンジ相場になりやすい傾向が見て取れます。
バンドウォークに乗る順張り手法
ボリンジャーバンドの幅が狭まることをスクイーズ。
バンドの幅が広がることをエクスパンションと呼び、エクスパンションが発生した流れに乗るバンドウォーク(順張り)手法があります。
バンドウォークは先程の逆張りとは使い方が真逆。σにタッチしたタイミングで、その方向へエントリーします。ただし、次の2点に該当しているか確認し、使う必要があります。
スクイーズは大きなトレンドの発生の前兆であり、さらにスクイーズが発生していると、損切りポイントを設定しやすく、またその幅が非常に小さくなるメリットがあります。
例)ドル円時間帯別、市場別の値動き、ボラティリティ
この時間帯はトレンドが発生しやすい特徴を持ち、ボリンジャーバンドのバンドウォークという使い方が最も機能しやすい時間帯です。
他のテクニカル指標と組み合わせて使う。
よって、ボリンジャーバンドの逆張り、順張り。どちらも使う場合は他のテクニカル指標と合わせて使い、ダマし、偽のシグナルを避けつつ売買する必要があります。
ボリンジャーバンドとADXの使い方
トレンドの強さを示すテクニカル指標ADX(Average directional movement index)。ADXは強いトレンドが発生すれば値が上昇し、トレンドが弱くなれば減少するという特徴を持ちます。
ボリンジャーバンドとMACDの使い方
このように2つのシグナルが重なるタイミングで取引するのが理想です。
ただし、FXのデイトレードの場合、時間帯ごとに代わるボラティリティの変化により、MACDが機能しにくい。4時間足以上を使ったスイングトレードにオススメしたい組み合わせです。
ボリンジャーバンドとRSIの使い方
ボリンジャーバンドの逆張りシグナルであるσタッチ、RSIの逆張りシグナルである売られすぎ、買われすぎシグナルの点灯。このサインが同時に発生していれば、強い逆張りシグナルとなります。
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