目指せ日本のロビンフッダー!スマホで少額取引から始める株式投資
そんななか、新興のスマホ証券「ロビンフッド」という株式無料取引アプリを利用したトレーダーが急増しました。証券名から「ロビンフッダー」と呼ばれる彼らは、 約4,000万人 も存在するといわれています。ロビンフッダー1人あたりの投資額は少額でも、人数の多さから市場に大きな影響を与えるようになってきたのです。世界レベルで経済状況が不安定な昨今、株価の急速な戻りの一端を担ったのが「ロビンフッダー」でもありました。世界中の先端ガジェットに理解と親近感があるため、外国株投資にもまったく抵抗がありません。国外のロビンフッダーが、日本のハイテク企業などの株を大量に保有していることが明らかになっています。
米ロビンフッドのスマホトレーダー急増、その理由とは
たとえば1株でも30万円を超えるような値段の高い株を、0.1株ずつで10人集めて1人3万円で買えるようにしたのです。配当も持株に応じてもらえます。また、日本株や中国株といった世界の株も買えます。それらが若者を中心に受け入れられ、 利用者数は4,000万人弱 に達しました。アプリ「ロビンフッド」の利用者の平均年齢は31歳と、ロビンフッダーの中心は「ミレニアル世代」なのです。
ロビンフッド経由の株保有者数がわかるサイト「ロビントラック」によると、米国株が底をつけた2020年3月23日時点で、ロビンフッド経由のアップル株保有者数は延べ約23万人でした。これが 2020年8月14日時点では73万人 になっています。アップルの株価が195ドルから460ドルになる半年足らずで、ロビンフッド経由の株保有者が50万人も増えたのです。
ロビンフッダーの動向は日本株にも影響を与えています。ミレニアル世代になじみの深い企業である ソニーの株保有者は同期間で約2万人から11万人 、 任天堂は約5万人から7万人 に増えています。ロビンフッダーは、ソニーや任天堂の株も買ったのです。ミレニアル世代とロビンフッダーは無視できない存在になってきたことがわかります。しかし残念ながら、2020年8月現在、日本からロビンフッドで口座は作成できないようです。
巣ごもり、給付金で日本のロビンフッダーも増加
ロビンフッドの口座作成はできませんが、日本でもミレニアル世代の口座開設増の傾向がハッキリと出ています。外出自粛が全国的に広まった2020年3月、ネット証券大手の 楽天証券では新規口座開設が16万を超え過去最多 となりました。そのうち7割超が投資初心者でした。
株でナンピンは絶対にダメ!元証券ディーラーが理由を徹底解説
遠藤 博文
いえいえ「ナンピン」は株式投資では 絶対にやってはいけない行為の1つ ですよ!
今日は「ナンピン」について解説していきますね!
名前
何故かというと、 「ナンピン」は損を拡大させる可能性が高い 行為だからです。
この記事を読み終わったときには、「ナンピン」の意味と「ナンピン」がなぜ損を拡大させる可能性が高いのかを理解することができます。そして、正しい投資方法を知ることができます。
プロから実践的な投資ノウハウを学びたいという方に おすすめなのが、弊社サービス 「投資の達人になる投資講座」 なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか です。
2時間の動画で「投資の本質」や「投資をする際の考え方」を学ぶことができます 。
投資で損をしないためには、投資のプロから正しい知識を得ることが大切 です 。
こちらの記事と合わせて「投資の達人になる投資講座」も視聴することで、さらに投資の知識を深めることができます。
ナンピンとはなにか?
「ナンピン」とは、保有している銘柄が損をしている時に、同じ銘柄を追加購入(売りで持っている場合は追加売り)することによって、取得単価を平均化して下げる(売り増しの場合は上げる)行為のことをいいます。
名前
「難」=苦しい・辛いを
「平」=穏やか・安からにする
行為であって、戦略的手法というよりは苦し紛れに行なってしまいがちな投資行動ですね。前向きな行為ではありません。
名前
投資の世界では「下手なナンピン、スカンピン」というように、ナンピンという行為を安易に行わないよう戒める格言も存在しています。
ナンピンをすると損する3つ理由
- ナンピンは合理的ではないから
- ナンピンは逃げの投資であり、時間と資産を無駄に浪費してしまうから なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか
- ナンピンは心理的負荷を増大させて思考停止に追い込み、大損を誘うから
ナンピンは合理的ではないから
損失を出している状態は、何かを間違えている状態 です。 その間違いを正さずに、ナンピンによって苦し紛れに平均単価を下げ続ければ何とかなるほど投資は甘くありません。
ナンピンは逃げの投資であり、時間と資産を無駄に浪費してしまうから
そもそもナンピンとは、株を買って儲けてやろうという前向きな気持ちで行うものではなく、平均取得価格を下げてその平均取得価格まで株価が戻ったら売却して損失を回避しようとする、 非常に消極的な投資行動 です。
ナンピンは心理的負荷を増大させ思考停止に追い込み大損を誘うから
ナンピンをすると損をする理由として、 ナンピンをしてさらに株価が下がった場合、心理的な負荷がナンピンをする前よりも加速度的に増して思考が停止してしまう ことが多いからです。
ナンピンをしてしまう理由
- 人は損をすることが嫌だから(損失回避性)
- 自分が買った値段を基準にしてまう(参照点依存性)
- 損失に慣れてしまう(感応度逓減性)
人は損をすることが嫌いだから(損失回避性)
この「損失回避性」は、 人は 利 益を得る喜びよりも、損をして得る苦痛の方が2倍以上に感じてしま う 性質がある というものです。 そのため、買った株が損失を出し始めてもすぐに受け止められず、様子を見ながら 損失の決断を先延ばしにしてしまう のです。
2.自分が買った値段を基準にしてまう(参照点依存性)
これはプロスペクト理論の「参照点依存性」で説明できます。
この参照点依存性は、 人は損得を判断する基準が絶対的な水準ではなく、自分で決めた基準(参照点)からの変化の大きさによって価値を決める というものです。
本来、株はその企業価値に対して割安・割高を判断して買うべきです。しかし、ナンピンをしてしまう人は自分が最初に買った株価に対して、割安・割高を判断してしまいがちになるのです。
また、自分が最初に買った株価よりも安い価格でナンピン買いすると平均取得単価が下がります。
例えば、株価1000円で買った株が700円まで下がると、1株あたりの損失は300円です。
ここでナンピン買いすると、平均取得単価が下がって850円になるので、1株あたりの損失は150円になるのです。
3.損失に慣れてしまう(感応度逓減性)
これはプロスペクト理論の「感応度逓減性」で説明できます。
プロスペクト理論の「感応度逓減性」によると、人は 利得・損失の絶対値が大きくなにつれて、嬉しさ・悲しさの感覚が鈍っていく 性質があるといいます。
ナンピンとは違う分割買い
「ナンピン」に似て非なるものとして「分割売買」があります。
分割買いは、リスクをコントロールしながら機会損失を出さないようにするために行う、非常に積極的な投資手法です。
下げ局面における 分割買いは、一見するとナンピンと区別がつきにくいのですが、似て非なるもの です。それは、ナンピンと分割買いでは 投資行動の動機が全く違うものだから です。
分割買い
株の分割買いとは、買おうと決めた株を、投資ポイントを探りながら何回かに分けてその株を当初予定していた金額(株数)だけ買いつける投資手法です。
分割買いがナンピンと決定的に違うのは、 戦略的買い増しである ということであり、非常に積極的な投資行動であるということです。
分割買い | ナンピン | |
投資場面 | 上げ・下げ局面 | 下げ局面 |
投資行為 | 積極的(前向き) | 消極的(逃げ) |
目的 | 機会損失・リスクを回避 | 平均単価を下げて損失を回復 |
投資ルール | あり | なし |
ナンピンをしなくてすむたった1つの方法
ナンピンをしないために損切りをする
皆さんをナンピンから解放するたった1つの方法、それは 損切りをする という事です。ナンピンとは購入した株が下がった局面で無計画にするものですから、損切りさえできれば物理的にナンピンはできなくなります。
損切りをするため方法 2ステップ
ステップ1)損切りの値段を決める
損切りをするには、まず損切りをする値段を決めなくてはなりません。
損切りをする値段の決め方には色々な方法があります。 例えば、損失率や損失額を基準にする考え方です。
- 購入時点の株価から○%下落したら損切りする
- 損失額が○円になったら損切りする
損切りの例
- 購入時点の株価から◯%下落したら損切りする
- 損失額が〇円になったら損切りする
- 買値を下回っている
ステップ2)逆指値注文を入れる
逆指値注文とは、「 ○○まで上がったら買う 」「 ○○まで下がったら売る 」という注文が発注される 条件を設定しておく注文方法 です。
通常の指値注文の「○○まで上がったら売る」「○○まで下がったら買う」という発注条件とは逆なので、逆指値注文といいます。
下記画像は逆指値注文の例です。
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名前
投資ルールがない これがそもそも投資で利益を出し続けられない原因です。
「なんとなく投資」をしてしまっている状態で、利益がでても損失がでても、振り返ってPDCAを回すことができない状態になっています。
とは言っても、何から始めればいいかわからないよ!
という声は多いと思います。
まずは、個別株で成果をだしている投資家のマネをすることから始めてみましょう。
しかし、気をつけなければならないのが、株式投資は投資時期によって利益の出しやすさが異なることです。
いつでも変わらない「本質」に基づく手法か、たまたまその時期で使えた手法か、を見極めながら読むことが大事です。
本の場合は、その投資家に直接質問ができないのがデメリットでもありますね。
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掲示板の参加者には、60万円から株式投資をはじめて7年で3億円にした株式投資家講師が参加しています。講師に直接、自分の考えや質問に対して意見をもらえることは大きなメリットです。
他にも株式投資を実践している様々な投資家同士が掲示板で意見交換をしているのを見るのは、参考になるでしょう。
そのために、まずは小手先の投資手法ではなく、「投資の本質」と「投資をする際の考え方」から学ぶことを強くおすすめします。
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【株式投資】ベストな損切りタイミング・ルールは?損失を抑えるための方法と注意点を徹底解説!
塩漬けしている期間に損失を拡大させてしまう可能性もあるため、塩漬けで資産をすり減らすよりも、早い段階での損切りをおすすめします。もし、既に保有している株が塩漬けになっている場合は以下の対処法をおすすめします。
・割り切ってすぐに「損切り」する→同水準の銘柄を注文する
・投資情報を見て塩漬け株が値を上げたタイミングで「損切り」する
・貸株サービスを利用する
・信用取引やFXの担保として利用する なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか
塩漬け株をなくして、後述の損切りルールを活用してみましょう
損切りは難しい
損切りルールを決めておくことが最も大事
損切りルールで最適なタイミング(いつ?)・ライン(いくら?)を決められるか
基本的に自由に設定して構わない
自分の損失可能額を踏まえて決める
その他の決め方
バッファーの設定
損切りにおける注意点
損切りルールは決して破らない
最初のうちは逆指値注文を使う
「ナンピン買い」はしない
【この記事もおすすめ】株を売る時のタイミングは?利益確定する見極めポイントについて解説 | なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか
番外編:プロスペクト理論を知っておこう!
株式初心者入門
金融機関にお金を預けて貯蓄すると、金利がついてお金が増えるといった時代は過去の話です。今や超低金利時代を迎えており、預けるだけでお金を増やすことは難しくなりました。 超低金利時代は今後も続くと予測されているため、自分の将来の生活や老後に備えるためには、自分の資金を資産運用によって増やす必要があります。 今回は、初心者の方に向けて、そもそも資産運用とは何か、資産運用の種類などをご紹介します。
将来に必要なお金を用意するために、今のうちから資産運用を始めようという方も多いのではないでしょうか。 ところが、資産運用は今ある資産を使って投資するため「貯金がないと始められない」と思っている方も少なくありません。 実は、資産運用のなかには最低数百円から始められるものもあります。 そこで今回は、初心者の方におすすめの少額投資について詳しくご紹介します。
老後の生活や各ライフイベントに必要な資金を用意するために、資産運用を始める方が増えています。 しかし、資産運用にはさまざまな種類があるため、「どのような方法を選べばよいの?」「どんなメリットがあるの?」など疑問を抱える方も少なくありません。 なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか そこで今回は、資産運用の基本をはじめ、資産運用の必要性、失敗しないコツなどについて詳しくご紹介します。
株式投資はチャートをうまく活用しよう!おすすめ証券会社やスマホアプリも紹介
2022年現在「松井証券株アプリ」がリリースされており、機能面で「株touch」から大幅にパワーアップしています。「株touch」では資産状況の把握すらWebサイトへ移動して確認しなければいけませんでしたが、「松井証券株アプリ」ではアプリ上で確認できるようになりました。 その他、銘柄検索や注文機能も充実したため、「株touch」を使う意味はありません。松井証券を利用する人は「松井証券株アプリ」を使いましょう。
GMOクリック証券(GMOクリック 株)
アプリ名 | iPhone・Android対応 | なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのかPCとの同期 | 主な特徴 | |
---|---|---|---|---|
GMOクリック証券 | GMOクリック 株 iClick株(iOS) | ◯ | ◯ | 逆指値 |
GMOクリック証券(GMOクリック 株)の特徴
こちらも2022年現在「GMOクリック株」がリリースされており、これまでiPhoneとAndroidで別名称だったアプリが統一されました。気になる銘柄を長押しするとチャート、保有状況、新着ニュースを1画面で一覧できる「ブラウジングモード」が便利です。
チャートのテクニカル分析を3つまで保存して切り替えできるだけでなく、11種類のチャート描画機能も備えています。サービスが終了した「株roid」と比べて大幅にパワーアップしています。
DMM.com証券(DMM株)
アプリ名 | iPhone・Android対応 | PCとの同期 | 主な特徴 | |
---|---|---|---|---|
DMM.com証券 | DMM株 | ◯ | ◯ | 逆指値 米国株取引 |
DMM.com証券(DMM株)の特徴
初心者向けの「かんたんモード」と詳しい情報が見られる「ノーマルモード」の切り替えができるアプリです。投資経験が浅いうちは「かんたんモード」にして、慣れてきたら「ノーマルモード」に切り替えるなど、投資経験に合わせて使い分けられます。
ただし、モード切り替え以外に特徴のある機能は少なく、チャートの表示数も13種類、一度に表示できるのは2種類までです。
岡三オンライン証券(岡三ネットトレーダーWEB2)
アプリ名 | iPhone・Android対応 | PCとの同期 | 主な特徴 | |
---|---|---|---|---|
岡三オンライン証券 | 岡三ネットトレーダーWEB2 | ◯ | ◯ | 逆指値 |
岡三オンライン証券(岡三ネットトレーダーWEB2)の特徴
パソコンで使える「岡三ネットトレーダープレミアム」の下位互換という印象がぬぐえないアプリです。別アプリ「岡三ネットトレーダースマホ」もありますが、特段使える機能に差はなく、なぜ別々のアプリで提供されているのか理解に苦しみます。
スペック表では最低限の銘柄チェックや注文ができるのみで、資産の確認は全てパソコンに委ねられています。あくまでパソコンのサブ的な立場にとどまるため、他社のスマホアプリを使うほうが良いでしょう。
投資初心者におすすめの証券会社
ここまで紹介した証券会社以外に、初心者でも使いやすい証券会社が1社あります。
- シンプルなチャートで使いやすいLINE証券
- LINE証券の会社概要
- 初心者でも分かりやすい注文画面
- 1株単位でリアルタイムの売買が可能
シンプルなチャート表示のLINE証券
LINE証券は、スマホでの株式取引のしやすさにこだわっています。チャートはローソク足、移動平均線、出来高の3種類のみで非常にシンプルです。
初心者にとっては、詳しい分析ツールが20種類〜30種類あっても使いこなせないでしょう。最低限の表示ができれば十分と考えるのであれば、LINE証券は情報がコンパクトにまとまっており、初心者でも使いやすいです。
LINE証券の基本情報
LINE証券は、2019年にLINE Financial株式会社と野村ホールディングス株式会社がタッグを組んでできた証券会社です。初めはLINEアプリからのログインしかできませんでしたが、現在はスマホやパソコンのブラウザからでもログインできます。
機能が絞られている分初心者にもわかりやすくなっており、取引画面やチャート画面でも迷うことなく直感的に操作できるのが特徴です。
LINE証券は株購入までのステップが簡単
LINE証券は、他社と比べて複雑な注文ができない分、株式購入までのステップが簡単です。 購入する株価を決めたい場合は取引画面で価格と数量を入れるだけで完了し、株価を決めずに購入する場合は数量を入れるだけで完了します。
他社の取引画面なら4ヵ所〜5ヵ所入力・指定しなければいけない注文が、わずか1ヵ所〜2ヵ所の入力でできます。
LINE証券は1株(数百円)から株の売買が可能
LINE証券は、100株未満の売買に力を入れています。100株未満の株は単元未満株と呼ばれ、株式は通常100株単位でしか取引していないので、他社はリアルタイムで取引できません。
単元未満株
取り扱っている証券会社でも、注文が成立するのは11:30以降または15:00以降に固定されています。それまではいくらで売買できたのかわかりません。 LINE証券なら、単元未満株の注文でもリアルタイムで成立します。有名企業の株なら手数料も最小0.2%と、単元未満株のリアルタイム注文の中では最低水準です。
テクニカル分析も万能ではない
テクニカル分析は200年以上の知見がありますが、決して万能ではありません。 株式投資に絶対がない以上、万能な分析など存在しません。
- テクニカル分析は過去に基づく分析でしかない
- 一つの手法を疑う目を持つ
- 企業の決算や四季報も活用する
過去事例が将来も続くとは限らない
テクニカル分析は、過去に同様の事例があれば、その事例通りに動くと仮定して分析しています。膨大なデータに基づく分析なので的外れではありませんが、過去の事例が将来も続くわけではありません。
2022年現在、株式投資を行う個人も増え金額も増えています。これだけ市場に参加する人が増えれば、過去のチャートに基づいた分析も機能しないことがあります。
1つの手法に拘りすぎない
株式投資では、1つの手法に拘りすぎないのが鉄則です。仮に1つの手法で10回中9回うまくいったとしても、最後の1回で想定とは逆に動いてしまうことがあります。
1つの手法に拘りすぎてしまうと、手法も絶対ではないことを忘れてどんどん損失を拡大させてしまいます。他の分析手法も頭に入れ冷静に分析し、時にはこれまでうまくいった手法を疑うのも大切です。
ファンダメンタル分析も活用する
他の分析手法として、ファンダメンタル分析も活用しましょう。ファンダメンタル分析は、企業の決算や財務状況、ニュースなどで将来性を判断して取引する分析方法です。
証券会社のチャートツールの大半は、各企業の四季報を確認できるようにしています。四季報は、年間4回出る企業の決算をもとに、将来性や独自予想も含めてまとめたものです。
ファンダメンタル分析とテクニカル分析の違い
ファンダメンタル分析とテクニカル分析の違いは、過去の情報をどれほど重視するかです。 テクニカル分析は、過去の値動きに基づいたチャート分析から行うため、過去の情報が全てです。
一方、ファンダメンタル分析は未来の情報を重視します。 現状の決算や過去の決算も見ますが、企業の状況や新事業の状況などを見て「将来この会社は成長しそうか」という視点で分析します。 実際に成長するかどうかはわからないため、人によって真逆の判断になることもあり、客観性はテクニカル分析より低いです。
チャートを勉強したい投資初心者におすすめの本は?
「ではさっそく、テクニカル分析を使ってみよう!」と思い立っても、全く知識がなければ分析できません。投資初心者なら、まずは勉強して知識を身につける必要があります。
- 7日でチャートの基本をマスターする本
- チャートを詳しく理解するための本
- 実際のチャートで練習できる本
- チャートの練習問題で実践できる本
- 超短期取引について学べる本
7日でマスター 株チャートがおもしろいくらいわかる本
初心者2人と先生が登場し、対話形式が一部取り入れられており読みやすいです。
1日ずつステップを踏みながら、テクニカル分析で重要なチャートについて、基本的な指標や買いサイン、売りサインを中心にマスターしていきます。
7日目では、初心者が陥りやすい失敗例も挙げながら、株で失敗しないためのポイントもまとめられています。
投資に使える知識のみに絞っているので初心者でも分かりやすく、チャートや絵も交えて丁寧に解説されており読みやすい1冊です。
株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書
「最低限」のタイトルに反し、売り買いのタイミング、決算、増資、IPO、トレンド、吹き値など、とにかく事細かに記載されている本です。
読み込んで理解するには根気が必要で、全体的に文章が多く読みやすくはありません。
初心者向けに書いた本ではなく、プロ投資家が「個人投資家は、これくらいは最低限理解してほしいよね」という考え方で書かれた本です。
解説は丁寧にされているので、文章を読むのが苦にならない人で、チャートについて詳しく理解したい人にはおすすめです。
株価チャート練習帳
単に読んで理解するだけではなく、ローソク足、移動平均線、出来高について実際のチャートを使った練習ができます。 内容の講義、図を用いた説明、実際のチャートを用いた練習問題と解説という3ステップで全ての項目が書かれています。
3つの指標は、チャートの中で基本的な指標ですが奥が深く、正しく使うには実践的な理解がなければいけません。
投資初心者が実践的な理解を目指して読んでも良いですし、ある程度知識を身に着けたあとの確認用として読んでもためになる本です。
世界一わかりやすい!株価チャート実践帳
後半は全て練習問題になっており、チャートを実践的に理解できます。チャートに必須のキーワードを5つにまとめており、日経平均に対する理解も深まります。
2008年3月に出版された本で、日経平均に組み入れられている企業は現在と異なっているので、読む上で注意は必要です。 それでも、儲けるためのコツやチャートのポイントを押さえて、後半の練習問題で実践力まで身につく構成になっており、実践的に理解できる本です。
世界一わかりやすい!株価チャート実践帳 スキャルピング編
スキャルピングという、わずかな時間と利幅で1日に何回もトレードする超短期取引を解説しています。基本的なチャート分析は理解した上で、一つの投資手法として読むべき本です。
スキャルピング
超短期取引をする上で絶対に理解しておかなければいけない指標について、詳しく解説されています。出版から既に10年以上経過し、ネット証券に関する記述など明らかに古い部分はありますが、超短期取引を行う上で重要なツールに対する理解が深まります。
株式投資はチャートをうまく活用しよう
株式投資において、チャート分析はとても大切です。過去の事例が必ず起きるわけではありませんが、売られすぎや買われすぎ、買い時や売り時を客観的に見る指標になります。
2022年現在、高度なチャート分析はスマホでもパソコンでも簡単にできます。 基本的なチャート分析をマスターして、皆さんの株式投資に活かしてください。
移動平均線を使いこなす
なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか 赤い番号付きの丸が買いの場面、グレーの番号付きの丸が売りの地点です。
買い(赤い丸)
- 移動平均線を株価が上抜いたら買い
- 株価が再び移動平均線の下へ抜けるもその後切り返して移動平均線の上へ出たら買い
- 株価が下がってきて移動平均線へと接近したのち再上昇で買い
- 移動平均線から株価が大きく離れたら買い
売り(グレーの丸)
- 移動平均線から株価が大きく離れたら売り
- 移動平均線を株価が下抜いたら売り
- 株価が再び移動平均線の上へ抜けるもその後抜けきれずに移動平均線の下へ出たら売り
- 株価が上がってきて移動平均線へと接近したのち再下落で売り
グランビルの法則は、一見すると複雑に見えますが、簡単に言えば移動平均線に対して株価の位置が近づく、離れる、交差する、3つの点で買いか売りを仕掛けるというもの。主にスイングトレードなどの日をまたぐ短期取引においては必須の知識といえます。位置関係を確認して実戦で使用することで少しずつ頭の中へ入れていきましょう。
#03 ゴールデンクロスとデッドクロス
売買のタイミングを測るためのサインとして、ゴールデンクロスとデッドクロスと言うものがあります。ゴールデンクロスは、短期の移動平均線が中期の移動平均線を下から上へとクロスしたタイミングで買いサインというものです(下記画像向かって左。点線が短期移動平均線)。
一方で、デッドクロスは、短期の移動平均線が中期の移動平均線を上から下へとクロスしたタイミングで売りサインというものです(下記画像向かって右。短期移動平均線)。
なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか
こう見ると、さきほどの『グランビルの法則』の交差で売買の法則に似ているように感じます。しかし、『グランビルの法則』の方は「株価と移動平均線の交差」、ゴールデンクロスやデッドクロスは「移動平均線と移動平均線の交差」のことなので、勘違いをしないようにしましょう。
さて、このサインは確かに有名なのですが、実際の使用には注意すべき点があります。短期売買に関しては、株価の動きが激しいと移動平均線と株価のクロスが頻繁に発生してしまいます。
そのため、ダマシ(売買サイン発生に見えるニセのシグナル)がおきることがあります。そんな時にはクロスしたと見せかけて結局クロスせずに終わることも多いため、例えばゴールデンクロスしたと考えて株を買ってしまった場合に、その後株式は上昇せずに下落もしくは横ばいになることもあります。
ゴールデンクロスやデッドクロスを利用する場合に、ダマシにひっかかったと判断したなら素直にいったん仕切り直し(いったん損失を確定させる)をしましょう。
逆に、ゴールデンクロスやデッドクロスによって株の上昇や下落の流れに乗れた場合には、利益をできるだけ伸ばすようにするとよいでしょう。おすすめの応用的な利用法としては、ゴールデンクロスをする前に株を仕込んで、思惑通りクロスをしたら株を売るのではなく、新たに株を買い増しして利益をのせていくという方法があります。
上記が図説です。
黒い矢印地点で株を仕込んでおいて、クロス後オレンジの矢印で株をさらに買い増しするということになります。クロスが失敗しても、先に仕込んでおいた株式に利益が乗っているため、それほど落胆せずに失敗を受け入れることができるはずです。
なおゴールデンクロスやデッドクロスをした銘柄を目視で探すのは大変な労力を必要としますが、下記サイトでは5日移動平均線と25日移動平均線のゴールデンクロスした銘柄をデータで知ることができます。
デイトレで大きな力を発揮する日足の移動平均線
デイトレ(デイトレード)は1日の株の値動きを利用して売買を繰り返すトレードのことを指します。基本的には1日の値動きを見て取引をするように思えますが、やり手の投資家は 取引前に日足の移動平均線を見て次の日のデイトレの売買スタンスを決める ことがあります。大別すると以下の2点となります。
- 5日移動平均線と株価の位置から決定するデイトレの売買スタンス
- 25日移動平均線のかい離から決定するデイトレの売買スタンス
日足の移動平均線はスイングトレードでおもに利用するものですが、実はデイトレにも活かすことができるのです。具体例を見ていきましょう。
#01 5日移動平均線と株価の位置から決定するデイトレの売買スタンス
通常を株価のチャートをみると5日移動平均線と株価を示すローソク足が下記チャートのように絡み合って動いていることがわかります。短期的には、5日移動平均線より株価が上にあるときにはその株式に買いが入っている、逆に下にあるときにはその株式に売りが入っていると考えることができます。
5日移動平均線を前日に確認して今の株価が上にあるか下にあるかを知っておくだけで、翌日の売買スタンスをどちらにするのか決めることができます。
#02 25日移動平均線からのかい離から決定するデイトレの売買スタンス
そんな時には、一時的にデイトレでリバウンド(株価の反発)を狙うことができます。株価は上がったり下がったりしますが一方方向へと動き続けることはあまりなく自律反発という現象が起きます。
その際には、一時的に大きくリバウンドすることがありますので、そのタイミングをデイトレで狙うのです。移動平均線より株価が大きく離れて下がったら買い目線、逆に大きく離れて上がったら売り目線とスタンスを決めてトレードにのぞむことができます。
このように、 日足のチャート上にある移動平均線をデイトレのような超短期の売買にも利用 することができるのです。参考までに覚えておいてください。
移動平均線を利用するときの注意点
移動平均線はテクニカル分析の代表的な指標ですが、絶対的な指標ではないことを頭に入れておきましょう。その上で、次の点に注意するようにしてください。
- 基本的には売買スタンスを決める要素として利用すること なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか なぜ逆指値を株式投資で絶対に使うべきなのか
- ほかの指標と組み合わせてより売買ポイントとしての精度をあげること
- 移動平均線に対する株価の位置の理由をさぐること
#01 基本的には売買スタンスを決める要素として利用すること
売買のスタンスとは、取引の際に買いの目線でいこうか売りの目線でいくかを決めることをいいます。まず移動平均線はこのスタンス決めにもっとも向いています。売買のタイミングを知るためにも使用可能ですが、はじめに移動平均線を利用するときには売買スタンスを決めることから入るようにしましょう。
#02 ほかの指標と組み合わせてより売買ポイントとしての精度をあげること
さらに移動平均線には売買のポイント(タイミング)を知る機能があります。ただし、売買のタイミングをはかるのは移動平均線のみの利用では心もとなく、ほかの指標を組み合わせて使うことで精度を強化する必用があります。指標は自分が使いやすいものを組み合わせるべきですが代表的なものに以下の指標があります。
チャートの下の方を見ると、緑のまるで囲まれた部分があります。株価が大きく下落して25日移動平均線からかい離した地点(矢印地点)の出来高になります。ほかの出来高よりも明らかに線量が多いことが分かりますが、これはセリングクライマックス(売りの最高潮状態)といえる現象です。
応用的な知識となりますが、移動平均線から大きく離れた状態に株価があるときには、出来高増加などの指標を組み合わせてみてみることをお勧めします。
また日経平均株価と移動平均かい離率の関係(前述)でもマイナス10%程度が絶好の買い場になるとお話をしました。そこに信用評価損益率という数値を取り入れるとさらに信頼度は高くなります。
- 日経平均株価の25日移動平均かい離率(マイナス10%)
- 信用評価損益率 買い方(マイナス15%程度)
#03 移動平均線に対する株価の位置の理由をさぐること
移動平均線に対して株価が大きく動き売買チャンスだと思えても、いったん思いとどまってその動いた理由を自分で調べてみることも大事です(特に個別銘柄の場合)また移動平均線による買いのシグナルが出現したとしても、一時的なニュースによるものである場合もあります。
移動平均線をより精度高く使用するためには、 移動平均線と株価がどうしてそのような位置にあるのか理由を確認する作業を怠らないことが大事 なのです。その癖をつけることで、手を出すべき局面なのか、そうでない局面なのかを判断できる投資家になるはずです。
移動平均線を使いこなすまとめ
短期投資においては株価の短期的な上下を先回りして予測して売買することが「基本のき」になります。 株価の流れや株価の強弱(買われているか、売られているか)を判断するためのテクニカル指標 なのです。
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